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<テロ阻止 アピール>
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米連邦捜査局(FBI)は、DNA鑑定などの科学捜査を行う最新のFBI研究所をこのほど外国メディアに公開した。
全米各地で起きる事件の科学分析だけでなく、2001年9月の米中枢同時テロ以降は、テロ対策のための捜査・研究の比重も増している。
(バージニア州クアンティコ 有元隆志)
FBI研究所は首都ワシントンのFBI本部内にあったが、手狭になったため、首都から車で南に約30分に位置するバージニア州クアンティコの海兵隊基地内に移った。
約1億5000万ドル(約180億円)の費用をかけ、2003年に完成した。近くには、映画「羊たちの沈黙」の舞台にもなった捜査官養成施設FBIアカデミーがある。
■汚名返上へ
安全対策上の理由からカメラ撮影や携帯電話などの持ち込みは禁止された。
研究所は5階建てでDNA、指紋検査、爆発物処理などの研究室に分かれている。
研究所で働く職員は約550人。多くが理工系の学位をもっている。
白衣を着た職員が研究室で働く姿をみると、大学や企業の実験室を思わせるが、全米各地から次々と殺人事件の被害者の衣服などの鑑定依頼がくる。
FBIは90年代、不適切なDNA鑑定で職員が辞職に追い込まれるなど科学鑑定のあり方をめぐり批判を浴びた。
FBIが、メディアを集めて新研究所の最新の機器と優秀な職員を集めていることをアピールするのは、こうした汚名の返上を図るねらいもあるようだ。
事件捜査に加え、同時テロ後はテロ対策のための捜査や研究の必要性も高まっている。
研究所の一室には、01年に靴に隠した爆発物でアメリカン航空機を爆破しようとしたリチャード・リード服役囚の靴爆弾、人形に巻き付けられた爆弾、スーツケース爆弾などさまざまな爆弾の模型が並べられている。
説明にあたった職員は「爆弾を製造するために、専門の知識は必要ない。過酸化水素水なども薬局で手に入る」と語った。
イラクで米軍の爆撃を受けて死亡した過激派組織「イラク聖戦アルカーイダ組織」のザルカウィ容疑者のDNA鑑定もこの研究所で行われた。
長らく研究所でDNA鑑定にあたってきたメリッサ・スマーズ副所長代理は、テロ対策の必要性から職員採用にあたっては「生物、化学の学位を持っているのが望ましい」と語る。
■海外派遣も
研究所内だけでなく、事件現場にいち早く駆けつけ、鑑識業務にあたるのも任務の一つだ。
鑑識班は同時テロの際、国防総省やペンシルベニア州での飛行機墜落現場にかけつけたほか、04年末におきたインド洋大津波の支援など海外での活動も増えている。
鑑識業務責任者のトーマス・リントナー氏は「同時テロ後、テロ対策として次なる攻撃を防ぐため、できるだけ早く情報収集することに力点が置かれるようになった」と語る。
人間の目では確認できないほど細かい証拠も探し出し、現場で画像編集ができる携帯用マイクロスコープは、鑑識班にとって欠かせない道具となっている。
ただ、課題も抱えている。アラビア語を読み書きできる要員が不足しているため、テロリストが仮にアラビア語を使って、暗号のやりとりをした場合、判読に時間がかかる可能性があるという。
米国ではFBI研究所を舞台にした人気テレビドラマもあるが、スマーズ氏はあまりみないという。「ドラマは時間内にきっちりとすべてが終わるけど、実際はそんなもんじゃないから」
07/0614:01産経新聞
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