指紋鑑定は法科学鑑定研究所

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   指紋検出の薬品達
 指紋検出試薬

指紋の検出方法は、大きく別けると約40種類あります。

科学捜査の主役、指紋の検出に使用される試薬を少しだけ、ご紹介します。

 

 

※全て「劇薬」です!素人や一般の方は、

絶対に、取り扱わないで下さい。

 

教材として使用する場合など、教員・指導者の方々は

お問い合わせ頂ければ、注意点など、ご協力いたします

子供達を楽しい科学実験の事故から守りましょう

 

【ヨウ素】 (Iodine)

ヨウ素はヒトのタンパク質に反応します。

褐色の結晶ですが、昇華性でヨウ素の蒸気がでます。

ヨウ素はアミン、ベンゼン環、二重結合などがあると錯体を形成して褐色になります。

着色は永久的なものではなく一時的なもので、時間が経つと消えてしまいます。

ヨウ素の錯体形成が平衡反応のためです。

放置すると消えますが、ドライヤーなどを使うと、速く消すことができます。

このような性質のため、ヨウ素を指紋検出の予備的な検査に使用されます。

【アミドブラック】 (AmidoBlack)

アミドブラックは、ヒトのタンパク質に反応し藍色に変化させる科学物質です。

この性質により、各種の溶液などを混ぜ合わせ、指紋の検出ばかりではなく様々な場面

で使用されます。

【シアノアクリレート】 (Syanoacrylate)

一言でいえば瞬間接着剤を蒸気状態にしたモノです。

シアノアクリレートは水分に反応しポリマーに変化します。

比較的新しい指紋、つまり指紋に水分が残っている場合に使用されます。

実際の指紋検出現場では、その状況に合わせ、何種ものシアノアクレートに溶液や塗料

などを混合させ使用されています。

日本の科学捜査研究所で開発された検出方法で、現在では世界中の警察機関に使用さ

れています。

【ニンヒドリン】(Ninhydrin)

ヒトの汗などに含まれるアミノ酸に反応します。

紙類などの検出に頻繁に使用される化学物質です。

紙や布などの表面に薄く噴霧し加熱すると紫色の指紋が現れてきます。

ニヒドリンで発色した指紋は特殊フィルターを付けた専用のカメラを使用し撮影され証拠と

して残されます。

比較的に安定した検出と取り扱い易い溶液である事から、多様されていますが、現在の

最前線では、検出精度が問題のため、徐々に姿を消しています。

【オスミウム】(Osmium)

四酸化オスミウム(OsO4)は揮発性の酸化剤で、汗に含まれる不飽和化合物と反応して

黒くなります。

操作は簡単で、ガラス容器に結晶を入れ、その蒸気に触れさすだけです。

現像時間は1〜12時間で、暗灰色の指紋が現われます。

表面が多孔質であってもよく、ニンヒドリンが反応する紙幣にも有効です。

ニヒドリンよりも高精度の指紋検出が可能です。

しかし四酸化オスミウムの毒性が取り扱いを、より難しいものとしています。

毒性の強さは強力で、蒸気を吸い込んだり皮膚に着いたりしても人体に致命的なダメー

ジを及ぼします。

現在は、特殊な指紋検出器具を使用し指紋検出されます。

某(北○鮮製)偽ドル事件で多大な功績を残した検出薬品です。

【ルテニウム】(Ruthenium)

四酸化ルテニウムによる指紋の検出は、ヒトの油分(脂肪分)に反応します。

反応色は暗褐色で反応速度は、すみやかに現れます。

検出精度は、ニヒドリンの3〜5倍と高精度の試薬です。

この試薬の最大特徴は、皮膚への影響が出ない事です。

ヒトの油分のみに反応する利点により検体のDNAを汚しません。

近年、指紋検出試薬としては最高峰と科学者に絶賛されている試薬です。

 

蒸気化する方法は、取り扱いが非常に難しくい為に現在は使用されません。

これらの問題は「益子賢蔵氏」の研究により、飽和炭化水素を利用する事によって、改善

され、専用の噴霧器に試薬を入れ使用されます。

 

軽く触った指紋の検出が可能な為、遺留指紋の検出に威力を発揮します。

また、皮膚からの指紋が検出可能なため、アメリカで起きた連続殺人事件で絞殺犯人の

指紋を被害者人体から検出し、一躍世界中の科学捜査関係者の話題を独り占めした

試薬です。

 

日本で開発されたものですが、FBI・CIA・SISなどに正式採用され、海外での評価が非常

に高い指紋検出試薬です。

よく海外の映画やドラマ、小説などに登場していますよね。

【DMAC】 (DimethylAminoCinnamaldehyde)

ヒトの汗に含まれる尿素に反応して発色反応します。

DMACの溶液で処理すると臙色の指紋がすぐに現れます。

尿素は紙の中を移動しやすいので、72時間以内の新鮮な指紋でないと発色しません。

その特徴を利用し、新鮮な指紋と古い指紋の区別をするのにも、用いられます。

別の利用方法として、DMACを蒸気化し特殊フィルターを用い蛍光観察すると、

90日経った指紋 でも確認でき、それを撮影し証拠として残すことも可能です。

この試薬も扱い易いため、頻繁に使用されています。

【DFO】 (1,2-Indanedione)

アミノ酸と反応して淡いピンクかかった紫色の色素を生成する化合物です。

この試薬の特徴は、特に二次的な操作をしなくても室温で強い蛍光を発することと、反応

時間が30分以内で短いことです。

検出方法は簡単で、DFOの溶液に漬け、乾燥し、100℃で20分加熱するだけです。

蛍光は白色光でも淡いピンク−紫の線が見えますが、530nmで励起すると570-600 nm

の蛍光がハッキリ見えます。

蛍光の強度は室温でも強く、冷却しても変化はありません。

時間が経過すると湿気を吸って蛍光は弱くなりますが、再度加熱すると元の強さになりま

す。

DFOはニンヒドリンに比べて2〜3倍強いですが、強い光を照射しなければならないのが

欠点です。

DFOの操作を行った後にニンヒドリンで処理することはできますが、逆にニンヒドリンで

処理した後でDFO処理しても効果はありません。

DFOはニンヒドリンと同じく、感熱紙などの感熱性のものには使うことはできません。

【5-MTN】 (5-Methylthioninhydrin )

5-MTN は、ニンヒドリンの強い色とDFOや1,2-INDの強い蛍光を合わせたような性質を

持っています。

5-MTNはニンヒドリンよりも色が濃いので、試薬の濃度が薄くてもよく、3 g/lの濃度で、

ニンヒドリンと同程度の色がでます。

塩化亜鉛で処理するとニンヒドリンの薄ピンク色よりも、もっと赤みがかった紫色になり、

蛍光もDFOより強くでます。

蛍光はニンヒドリン反応の後、亜鉛塩で見られますが、不安定で、条件に依存し、

液体窒素の低温にする必要があります。

しかし、5-MTNを用いると、蛍光は安定し、室温でも蛍光ははっきり見えます。

5-MTNはニンヒドリンほど非極性の溶媒には溶けませんが、DFOよりはよく溶けます。

しかし、5-MTNがエタノールとヘミケタールを作ると、5-MTNよりもよく溶けるようになりま

す。

このヘミケタールは、紙に塗ると紙の水分により元のニンヒドリン型に素早く戻り、アミノ酸

と反応します。

【1,2-IND】 (1,2-Indanediones)

1,2-INDは、DFOと同じく最初は薄ピンク色ですが、緑の光を当てると強い蛍光を

発します。

蛍光の強さはDFOと同じぐらいですが、安価で溶解性が高いことから、実際の指紋検出

現場によく登場します。

しかし、溶液を調整して数週間以上経つと、不活性な物質に変化するので注意が必要

です。

ただし、固体では非常に安定しています。

ニンヒドリンと同様に、塩化亜鉛で処理すると色素が安定し蛍光が強くなります。

また、液体窒素で冷却すると蛍光はさらに強くなります。

ニンヒドリンやDFOではリサイクル紙でも、指紋が検出されますが、INDでは検出が難しい

という例と、検出されたという例があります。

取り扱い易い試薬ですが、検出官の判断がものを言う試薬と言えます。

感熱紙は加熱したりアセトンやエタノールなどの有機溶媒を用いると黒くなるので、

ニンヒドリンやDFOでの指紋の検出は困難ですがINDは感熱紙の指紋検出が可能です。

【指紋検出試薬の研究】

検出試薬の研究・開発は現在も確実に進化しています。

5年前には考えも及ばなかった物体からの指紋も検出で来るようになってきています。

用意周到に準備された事件での科学捜査の現場はまるでSF映画を彷彿させる様子で

す。

特に科捜研での研究・開発には脱帽の思いです。

それも全て開発者、研究者の意気込みがあるからです。

 

 

※ここで紹介した薬品達は様々な溶剤や資材と混ぜ合わせて使用されます。

調合方法は「職人芸」です。お教え出来ません(o*。_。)oペコッ

どうしても知りたい!そんなあなたは→こちら←からどうぞ^^

 

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