|
【毛髪−毛幹部の鑑定】
毛は、皮膚の中にある根毛と皮膚の外にある毛幹に分けられます。
毛髪毛幹部からの個人識別が簡単に出来れば捜査には大変有効です。
毛髪は硬組織なので、表面を徹底的に洗浄することが可能です。
洗浄後、クリーンベンチなどの隔離した作業台で管理を徹底すれば
理論上は毛髪毛幹部からも個人識別は可能になります。
しかし、現実にはmtDNAを中心に検査し、運がよければ核DNAが
検査できるかも知れないと、いった程度にとどまります。
毛髪毛幹部は中心部にある髄質にDNAが含まれています。
しかし、この髄質は個人によって存在量が変化しています。
たっぷりと髄質をもっている人、まったく髄質をもっていない人
この個人差も個人識別の成功率に大きく作用します。
また、毛髪に含まれるメラニン
この成分はPCRを阻害する物質として報告されています。
毛髪毛幹部からのDNA検査は、難易度の高い検査法といえます。
したがって、検査のコストも高額なものになります。
さらに、高いコストを掛けても、検査結果が得られない場合もあります。
低コストで検査を設定すれば、ますます成功率は低下します。
刑事案件のここ一番に登場する毛髪毛幹部からの鑑定は
民事案件では敷居の高い検査と言い換えることが出来るかも知れません
|